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| お仏壇とはなんでしょうか。仏さまをご安置してある壇といってしまえば、その通りでしょうが、実はそう簡単に考えてはなりません。お仏壇は今日のような時代にこそ、大きな意味をもって来るものです。 今日の日本は、個人尊重の時代と申しますか、まず自分を大事にする、と考えるようになっています。確かに自分を大事にしなければなりません。それには、大切にしなければならぬ自分とは一体なんであるのか、そのことにも気づかないといけません。仏教とは、そのことに気づくための教えとも言えます。気づくといっても、仏教の本を読んだり、お坊さんのお話を聞いて、「ハハァー分った」と、うなずいただけでは信仰−−宗教とはいえません。分ったことが毎日の生活と結び付いた時に信仰となり、心を大きく変えてゆきます。 その”信仰”の行いに、お仏壇はなくてはならないものなのです。仏壇は”信仰の入口”に当たり、”帰依所の入口”なのです。帰依所とは「帰る拠り所」であり、言いかえれば「心の故郷」で、自分を含めて先祖もみんなが来たところと言えるでしょう。 この世に生をうけたわれわれには、 自分がそこからやって来た故郷−−生命のふるさとがなかなか分りません。お母さんのお腹があるじゃないかと思うかも知れませんが、お母さんのお母さん、そのまたお母さん・・・とさかのぼって、結局どこから来たのだろうか。簡単にわからないでしょう。しかし仏教では、そこを帰依所と説き、ご本尊の仏さまを仰ぎ、お釈迦さまの教えに聞き入り道を求めていくとき、自分の生命のふるさとを覚ることができるのです。 お仏壇が、そういう帰依所であり、私自身の生命の故郷をそこに見るのだ、ということが解りますと、これはたいへん大事な場所であることに気がつきます。 お仏壇は、仏教の宗派によって型やつくり、おかざり(荘厳、宗派によっては「そうごん」)の方法がちがっておりますが、もっと身近に”わが生命の故郷”と受け取ってみるとき、どんなに光り輝いて見えることでしょう。その故郷の場において、わが生命の根源を讃え、自分が生かされている今日を感謝し、また故郷の風光を美しく飾ろうと思い立つのは、心の自然なうごきというものです。 レジャー時代の今日、ふるさとへの旅行は大変魅力があるようです。自分が、そこで生まれ育った環境、お世話になった人々、愛され導かれたご恩の数々・・・をしのべるからです。故郷にいたころは、その土地から自分の将来について夢をいだきました。逆に今、我々はふるさとに夢をいだきます。 お仏壇に毎日お参りすることは、ちょうどこのことと同じです。まず心が、わが生命のふるさとへ向かいます。仏さま、ご先祖の恩恵に感謝いたします。故郷に遇えた心は、さらに人生の旅の前途を望みます。昔はそれを後生の一大事を思うといいました。仏教のおしえに導かれて、正しく自分自身を見つめ、悔いのない堂々とした人生を歩ませていただくのです。 お仏壇は、信仰生活の”入口”と同時に帰依所であるという意味は、このことをいっております。自分の未来をも望む場です。ですから、自分の家に死人が出ないから、まだお仏壇は要らないというのは間違った認識です。そのため、どの家庭にもお仏壇が必要です。自分を大事にし、自分が何者であり、どこから来てどこへ行こうとしているのか、それを何より深く追求するために、お仏壇を生活の場の中心としなければなりません。 |
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| インドでも、中国でも、もともとは仏堂の石壇の上に仏像を安置していました。それが後に須弥壇の上に置かれるようになったと言われます。須弥壇とは仏教の宇宙観で説かれる、このうえもなく高い山である須弥山を形づくったものです。須弥壇から上は、仏さまがおられる場所なのです。 わが国の最古の仏壇は、奈良・法隆寺の玉虫の厨子といわれます。飛鳥時代に作られたこのお厨子が、だんだん変形して、今日のような形の仏壇となったのです。一般に在家で仏壇を設けるようになったのは、江戸時代になってからです。 お仏壇の中は、普通二段か三段作りです。最上段の中央に、ご本尊を安置します。また、ご本尊の両脇には宗派で、定めている高僧の像や、名号の掛軸をかけ、その前へ先祖の位牌をおきます。位牌を置く上下の順は、向かって奥の右が最上位、次いで左、一段下がって右、次いで左です。(真宗では位牌を置きません) |
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| お仏壇には塗仏壇と、銘木唐木仏壇とがあります。 塗仏壇は、正式には、漆塗金仏壇といい、檜、杉、欅などの材質を用いて、漆塗りの金箔仕上げとなっています。 漆塗りの回数や、金箔の使用の量で違ってきますし、また彫りの精巧さによっても価値に違いが出てきます。 唐木仏壇は、木地仏壇ともいわれます。金箔を用いないで、材質の生地の渋みのあるツヤを生かしています。 材質としては、黒檀、紫檀、鉄刀木、カリン、ローズウッド、欅、桜、桑、クルミ、黒柿など多く使っています。 また、近ごろは新しい生活形態に合わせて工夫されたデザインで仕上げられた新型のお仏壇も出まわっています。デザインだけでなく、材質も多様で、プラスチックやアルミニウム、プリント合板などの材料が用いられています。 |
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