お墓の建立:埋骨と納骨
 
 納骨(のうこつ)の時期は四十九日(中陰)、お墓への埋骨(まいこつ)か納骨を行います。お墓の都合がつきにくいときは、お寺の納骨堂か霊園に、一時お骨を預かってもらい、一周忌か三回忌法要のあとで埋葬するという方法もあります。
 お墓は、新仏(しんぼとけ)(個人)ごとに建立するのがよいのでしょうが、費用がかさみますから、先祖代々の墓に埋葬する家も多くなっています。
 墓地が確保できていれば、墓碑ができあがるまでは、仮りの木の墓碑を建てて埋骨します。埋骨の時期については特に決まりは無いようですが、四十九日、百カ日のあとか一周忌、お盆、お彼岸など区切りのいい時期が多いようです。
 埋骨の際には、埋葬式(まいそうしき)を行います。近親者が集まり、お坊さんに読経してもらい、参集者一同が焼香をした後、お骨を納めます。このとき、近親者は、土や水を少量ふりかけたりします。
 納骨は、お寺や霊園の納骨堂におさめるのですが、お墓をもたない人が多く納骨します。しかし、家に墓があっても、お骨の一部を本山などに納骨(分骨(ぶんこつ))する宗派もあります。公営の霊園や墓地で納骨、埋骨する場合、火葬後に火葬場で発行する「埋葬(まいそう)許可証」が必要です。
 
 
お墓の建立:墓地の永代使用料
   墓地には、宗教法人による寺院墓地、地方自治体による公営墓地、財団法人などによる民営墓地の三種類にわかれます。いずれも墓地そのものを取得するのではなく、永代使用権を得ることになります。その費用は、例えば東京都営の八王子霊園では、四uで約五十万円ですが、寺院墓地や民営墓地なら一聖地で八十万円はするでしょう。もちろん、墓地の永代使用料は、土地の値段と比例するのは言うまでもありません。
 また、墓地を取得したら、管理料も必要です。この額も、墓地によってさまざまです。おおまかに平均して、一uあたり一年間で千円から五千円程度でしょう。
 
お墓の建立:お墓が建てられないとき
   さまざまな理由から、すぐに墓地を求めることが困難なケースもあります。だからといって、故人の遺骨をいつまでも、自宅に安置しておくわけにもいきません。その様な時には、お寺や民営、公営の納骨堂で、お墓のめどがたつまで、一定期間、あずかってもらうことになります。仮に、所属のお寺に納骨堂がなくても、ご住職にお願いすれば、お寺で一時的に安置していただけるでしょう。
 納骨堂では、保管の期間の長短によって、使用料が定められています。所属のお寺であずかってもらうときは、それに見合った金額を包むようにします。
 
お墓の建立:お墓のつくり
 

 人が亡くなることを永眠(えいみん)する、といいますが、古来、身体は朽ち果てても、魂・霊は永遠に生きると信じられています。遺体を土葬(どそう)する、埋葬(まいそう)することが行われるのも、故人がその土地において”永遠の眠り”についてもらったことなのです。
 今日のお墓は、埋葬地の上に建てられた宝篋印塔(ほうきょういんとう)や、五輪塔(ごりんとう)といわれる石塔の変化した供養塔のひとつの型と考えてよいでしょう。その供養塔に当たる墓標は、普通、角石を用いて、角石塔型墓標のつくりとなっています。
 つまり、一番下に角型の台石が置かれ、その上に中段の台となる角の石が積まれ、中段の上に竿石(さおいし)と呼ばれる長方形の石が建てられています。
 一人の故人について一基建てるお墓の場合、竿石の正面に戒名(法名)を刻み、俗名や死亡年月日などは、裏面に刻みます。一基のお墓に何人もの故人を葬っていく合祀(がっし)墓には、正面に「○○家之墓」「○○家先祖代々之墓」、または「南無阿弥陀仏」などの仏教の語句を、戒名(法名)や俗名、死亡年月日は竿石の側面または墓誌(ぼし)(霊標(れいひょう))に刻みます。
 時代によって違いもありますが、墓石(墓標)に対する考え方は二つに分けることが出来ます。
 一つは家族(先祖・家)を中心としてのものと、いま一つは個人を中心に考えるものです。
 わが国では、「○○家の墓」として家の意識が強いようですが、近年は、欧米風に個人の墓として、生前故人が趣味としていたものや、個人を象徴するような型の墓標も建てられるようになりました。